運命 短編小説

登場人物

主人公の女の子〔プロフィール〕
名前:夜月 魅夜(やづき みや)
年齢:15歳
 
2人目
名前:守神 有希(もりがみ ゆき)
年齢:16歳 
 
舞台:神奈川県
 
主人公の男の子〔プロフィール〕
名前:桜木 隆(さくらぎ たかし)
年齢:17歳
 
2人目
名前:槙河 籠(まきがわ ろう)
年齢:16歳

 

第一話

俺は桜木 隆、神奈川の高岳高校の二年生だ
今、俺は記憶喪失している
誰もがこのような事件に俺が巻き込まれ
記憶喪失してしまうとは思ってもいなかった
 
隆『おは〜!魅夜!』
魅『隆君、おはよう^^』
12月3日 朝 7時
昨日まで暖かかった天気が一気に寒くなってきた
手が悴んで赤くなっている
籠『よっ隆!いつになく熱々ですねぇ 近づけない、火傷するぅ〜』
隆『うるっせぇよ!』
以前1年前ほどに俺は魅夜に告白された
その時は彼女もいなかったし、軽い気持ちで返事を出した
でもだんだん最近になり魅夜は俺にとってかけがえのない存在になってきた
魅夜といると自然に落ち着く
モチロン今も落ち着いている
が、今日、あのような悲劇が起きるとは誰も想像していなかった
12月3日 放課後
授業は毎日めんどくさい。。。。
学校に来る理由と言えば魅夜に会える、部活ができる
それが学校に来る理由になっていた
部活は魅夜と一緒にバド部に所属している
魅『隆くん、いっしょ体育館まで行かない?』
隆『いいよ・・・ハァ・・・』
魅『どうかしたの?元気ないね・・・』
隆『気にしないで^^大丈夫だから』
今日は朝からちょっと落ち込んでいた
昨日、放課後に魅と籠が楽しく喋っていて、かなり嫉妬していた
それでずっと元気がなかった
部活にも身が入らない・・・
12月3日 部活終了後 午後6時
俺はいっつも魅夜と帰っているが
今日は無断で一人で帰る事にした
魅夜が追いかけてくる感じがする・・・
足音が聞こえる
ぼーっとしながら横断歩道に差し掛かった時だった
魅『隆君!危ない!!!』
ドーン・・・
どうやら俺はトラックに轢かれたようだ
意識は朦朧としている
かすかに俺を呼んでいる声が聞こえる
魅夜か?
そのまま俺は意識不明に陥って行った

第二話

隆『ん?』
魅『あ、隆〜!目覚ましたんだ!よかった〜!心配したんだよ?』
隆『お前、誰?』
うそ・・・あたしのコト覚えてないの?
違うよね?冗談でしょ?
魅『え?隆、あたし!魅夜だよ?』
隆『魅夜?母さん、この人いとこ?親戚?』
隆、ホントに覚えてないんだ・・・
なんで?なんでお母さんは覚えててあたしのコトは忘れてるの?
有希と籠にも連絡しなくちゃ!

第三話

俺は目を覚ました
しかしあの女(魅夜だっけ?)あいつの事だけおもいだせない
でもなんだか思い出せそうで思い出せない
イライラする・・・・
隆『お母さん、この子だれ?』
隆母『隆・・・あんた・・・魅夜cを忘れたの?』
魅『う・・・そ・・・でしょ・・・』
途端に魅夜が泣き出した
ダッダッダッダッ
有希『隆くん!』
籠『隆!』
魅『隆くんがね、・・・(グスッ』
隆『おぉ〜有希!籠!』
どうやら俺は記憶喪失になったらしいが
有希と籠は覚えている?ってか
元から忘れられないw
でもあいつだけは
知らないのか?覚えてないのか?
そう考えるだけで頭が痛くなる
魅『え?有希cと籠くんは覚えてるの?』
隆『覚えてるってか、忘れられねぇよ!ってかお前誰だよ!』
魅夜は心が重くなった
ってかはっきり単刀直入に言うと
自殺したくなってきた

第四話

隆があたしのこと覚えてないんだったら、あたし生きてる意味ない?
そうだ、屋上に行こう。
タッタッタッタッタ・・・
看護婦『ちょっと魅夜ちゃん!どこ行くの!』
魅『隆、あたしは信じてたよ。隆とあたしが出会ったのは運命だって。
  どんなことがあっても大丈夫だって。』
タッタッタッタッタ・・・ガチャ。
魅『隆、有希、籠、今までありがとう。大好きだよ。』

タッタッタッタッタ・・・
魅『ん?』

第五話

ガチャ・・・
魅『隆!』
隆『俺、お前の事忘れちゃってるっぽいけど、努力して思いだすからさ!』
魅『え?・・・』
隆『だから、死のうとなんか考えんなよ!』
魅『隆・・・嬉しい・・・』
隆と魅夜は病室へ戻った
病室へ戻るとそこには担当医の先生と母が待っていた
母『隆。ちょっと来てちょうだい』
隆『え?』
母『すまないけど、魅夜cちょっとだけ病室から出ててくれる?』
魅『あ、ハイ』
魅夜が病室から出ると母はとても暗い顔になった
先生も残念そうな顔で喋り始めた

第六話

先『隆君が怪我をした時に、異常がないかCTスキャンで検査しました。
  その結果、心臓病が発覚したんです。』
母『先生が言うには、20歳まで生きられたら大丈夫だけど、
  20歳まで生きられるかどうかわからないらしいの』
隆『・・・・・、なんだって?』

隆と先生とお母さん、何話してるんだろう?
なんか深刻そうだったな・・・悪い知らせじゃないといいんだけど。

第七話

隆は迷っていた
この心臓病の事を魅夜達に言うか
それとも死ぬまで隠し通すか
隆『うそ・・・・だ・・・ろ・・・』
母『信じたくないけど本当なのよ・・・』
隆『・・・』
母『魅夜c達を中に入れるわね』
魅夜達が病室の中に入ってきた
魅『何話してたの?』
隆『明日のアンパンマンはどんな話だか話してた』
皆『ブッ、、、ブハハッハハ』
隆は何事もなかったように明るく振舞っていた
しかし魅夜は気づいていた
明るく振舞っている中にどこか寂しげな表情があることに

第八話

籠『じゃ、俺たちは帰るよ。有希、行こうぜ』
有希『うん。わかった。魅夜、がんばってね』
 
魅『ねぇ隆、さっき話してたの、アンパンマンのことねんかじゃないでしょ。』
隆『ホントにアンパンマンの話だぜ?明日はカレーパンマンでてく・・・』
魅『そんな話じゃなかったことくらいわかるよ。まぁ、元彼女だし』
隆『・・・・・実はな・・・』
 
う・・そ。隆が20歳まで生きられないかもしれないなんて、うそでしょ?
 
魅『なんか方法はあるよね?』
隆『それが、ないらしい。時間が経つのを待つしか。』
魅『・・・・・・』

第九話

魅夜は現代の医学・医者を恨んだ
近いうちに復讐してやろうと試みていた
隆『変な事考えんなよ、魅夜』
魅『え?何の事?』
隆『おまぇ今医者を恨んだり殺したりしようと思っただろ、ったく・・・』
魅『なんでわかったの?・・・』
隆『ソンくらいわかるよ』
魅夜は自分の考えている事を
あっさりと隆に見破られて
嬉しかったり実行できなくて悔しかったり
複雑な気持ちだった
隆『俺もう寝るから』
魅夜が時計を見るともう午後10時を回っていた
魅『あっ、帰らなきゃ』
母『いいわよ、居たいなら隆の側にいて、魅夜cのお母さんにも言っておいたから』
魅『あっ、ありがとうございます!』
母『隆!お母さん帰るからね』
隆『はいはい・・・・って!俺と魅夜だけになるのかよ!』
魅『嫌?・・・』
隆『嫌じゃないけど・・・』
隆の母は病室を後に去って行った
病室には隆と魅夜2人きりだ
沈黙が続く
隆『魅夜!俺の隣で添い寝しろ!』
魅『え?ぇ?・・・』
隆『いいから!』
隆がそういうと魅夜をグイッと引っ張り
自分の隣に添い寝させた
隆『こうしてると、なんだか思いだしそうだ』

第十話

魅『隆、思い出せそう?』
隆『スースースー・・・』
魅『寝ちゃったんだ。そういえば隆、前あたし達こうゆうコトしてたんだよ。
  隆は覚えてないだろうけど。なんかもう、遠い昔みたい。』
隆『・・・・・・』
魅『あたしのコト隆が覚えてなくても、ずっとずっと大好きだよ。』
 
あたしはそっとつぶやいてみた。
そうすれば、隆が思い出してくれるみたいな気がしたから。
 
隆『魅夜・・・』
魅『起きたんだ』
隆『俺、何か覚えてないのがすごく大切なコトだった気がする。
  それが思い出せなくて、むしょうにイライラするんだ。』
魅『隆、ゆっくり。ゆっくりでいいよ。隆が思い出してくれるなら、
  あたし、いつまででも待つからさ。』
隆『魅夜・・・』

第十一話

隆『魅夜、俺さ、昔のお前の事知らなくたって、今の魅夜が好きだからさ』
魅『え?』
隆『だから!普通に言っちゃえばおまぇのことが好きだ!』
魅『嬉しい、これから記憶取り戻せるようにあたしも努力するね^^』
魅夜と隆はここに永遠の愛と努力を誓った
この誓いは“運命”であり
誰にも覆すことはできない
もちろんこの世界がひっくりかえっても
この世界がなくなってしまっても
この誓いは忘れる事もなく覆されることもない

*あとがき*
魔次火流
二人での短編小説は始めてでちょっと不安な点もあったけど
とっても楽しく?ww
作れたと思います
気が向いたらこの続編『運命それは覆すことのできないもの』でも書こうかなと
一人で思っちゃってる今日この頃でした
それでは次の作品でまた会いましょう!

キノ
最初は3人の予定で、もっと長く書くつもりだったんですケド、
どっかの誰かさんが終わしてしまったので、このような「短編小説」になりました。
2人で書くってゆうのは、自分の予想していた展開とはまた違った路線に行ったりするので、
新鮮でした。
どっかの誰かさんは続編だすつもりですが、ネタが尽きて終わりになったのに、
どうやって続編書くんでしょうネェ。まったく・・・

 

2006,3,24 完成

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